ARTの成果を判断する新指標
少し古い学会発表の内容になりますが
寺元章吉(加藤 Ladies Clinic)先生が言うには
「卵子成熟トリガーとしてhCGを使用しないなら、  
一定時期のβhCG値はARTの成果を正確に反映し、  
実際の分娩を待たずに予後判定が可能であることが示される」
らしいです。

要するに、
「hCG注射を用いない場合、妊娠初期のhCGの値で
 その妊娠が継続するかどうか予想できる」

ということだと思います。 で、肝心なその値とは

新鮮4細胞期胚移植12日目のβhCG値と生産率
※症例対象37.8±4.4才の7665例
βhCG
(mIU/ml)
1~
10
10~
40
40~
70
70~
100
100~
200
200~
300
300~
400
400~
生産率 0.4% 8.1% 39.4% 57.7% 79.2% 87.2% 91.9% 93.8%
症例数 468 408 213 182 660 414 160 96

胚盤胞移植7日目のβhCG値と生産率
※症例対象36.7±4.3才の4396例
βhCG
(mIU/ml)
1~
10
10~
20
20~
30
30~
40
40~
50
50~
60
60~
70
70~
生産率 4.3% 20.8% 38.5% 56.3% 65.9% 79.8% 81.3% 82.9%
症例数 464 313 325 284 290 238 224 368

簡単に文章でいうと
新鮮胚移植した場合、
 移植12日目にhCGが100以上なら50%以上の出産確率
胚盤胞移植した場合、
 移植7日目にhCGが35以上なら50%以上の出産確率
って感じでしょうか。
ちなみに、血中hCGの値だと思うので、尿中hCGは
 ①血中hCGの半分との噂もありますし、
 ②血液の情報より一日遅れるとの情報も。
 
エコーで胎嚢確認できるのはhCGの値が1000を超え
位らしいです。
33~42歳の方のデータですが、 年齢は影響するんでしょうかね?
年齢については思うこともありますが、また次回にでも書こうと思います。