先日説明したSEET法(シート法)のことです。
培養液受精卵から出たエキス」とか、解りにくい説明で書きましたので、もう少し詳しく説明しようと思います。

自然の妊娠では、受精卵(胚)は卵管の中で受精し、分裂増殖しながら移動し、胚盤胞となる頃に子宮の中に到着します。近年、卵管の中を移動中の胚が子宮内膜に信号を送り、着床に向けて準備を始めることがわかって来ました。

受精卵が出す物質(エキス・信号)
によって、
子宮が着床の準備をするわけですね。
胚盤胞移植する場合、受精胚盤胞までを体外で過ごしてから
子宮に戻される・・・すなわち

受精卵が到着するぜ!」の合図が子宮に伝わってなくて、
着床の準備が出来てない子宮にいきなり卵が戻ってきちゃう!

これが、胚盤胞移植の欠点のうちの1つにもなるみたいですね。
胚盤胞移植しても駄目で、初期分割胚移植で妊娠したという方も居るのは、子宮の準備をしてからの方が着床に良い方だったのではないでしょうか?(素人考えですが)。

ああ、着ちゃったの!? まだ準備できてないよ!!
子宮がならないように、開発された技がSEET法なんですね。
受精卵が出す物質(エキス・信号)を含んだ培養液移植3日前に子宮に戻すことにより、子宮受精卵を迎える準備をさせて着床しやすくするんですね。

この信号を伝える手段としてもう1つ、二段階移植があります。
二段階移植も信号を伝えるためだったとは、思ってなかったです。

二段階移植では、まず出来の悪い初期分割胚を移植してから、
優秀な胚盤胞を移植する場合が多いようですが、
「二つ移植してれば、どっちかくっつくだろう」
って言う理由だけで実施されるわけではなく、
出来の悪い胚に「受精卵が来るよ!来るよ!」って信号を出して貰って
優秀な胚盤胞を迎える準備を子宮にさせるって意味もあるのですね。

ただ、出来が悪い胚といいながらも、
どっちも着床しちゃう場合があるので、多胎妊娠になりやすい。
多胎を防ぐ意味ではSEET法のほうが、多胎を避けれる進化したやり方ともいえるかもしれませんね。
胚盤胞が1つだけしかない場合でも、実施することができますもんね。

本当にSEET法で移植すると着床率がアップするのかなーと思い、
またネットで色々と検索魔になってみました。

英ウィメンズクリニックさんのHP
  1. http://www.hanabusaclinic.com/column/2009/12/seet200912.php 
  2. http://www.hanabusaclinic.com/knowledge/2008/11/2-1.php 

驚きの着床率です、本当なんでしょうか?
これだと、私は90%妊娠できる統計ですねっ!?
統計の仕方も色々あると思いますし、
数字はマジックで、都合いい数字も見せることができますしね・・・。
それ以外にも色々検索しまして、相談BBSとかだと
SEET法をしたけど、駄目だった」って方も多い感じもしました。
情報に左右されて一喜一憂しては駄目なんですね・・・ 

ST法とか書かれてたので、なんだろうと思ったのですが、
SEET法は採卵一回で、一回の移植にしかできないようです。
(そんなに大量の培養液はないため)。
で、受精卵を育ててない培養液のみを戻すのがST法らしいです。